• ニュースフラッシュ
  • ワールドビュー
  • 製品情報
  • 包装関連主要企業
  • 包装未来宣言2020

トップページ > ニュースフラッシュ > カネカ:欧州でバイオ医薬品の生産能力増強

ニュースフラッシュ

カネカ:欧州でバイオ医薬品の生産能力増強

2017.05.08

 カネカは、100%出資のグループ会社の欧州カネカユーロジェンテックS.A.のバイオ医薬品の生産能力を大幅に増強する。約50億円を投じて、受託製造用の2,200Lの大型培養槽一式を含む大型GMP製造設備を新設するものである。2020年の稼動を予定し、生産能力は現在の約4倍となる予定である。これにより営業体制も強化し、バイオロジクス事業を拡大したい考えである。
 世界人口の増加や高齢社会などを背景に、革新的な医薬品・医療の開発がグローバルに進められており、とくにバイオ医薬品の注目度は高く、市場は年々拡大している。
 同社は、2010年にユーロジェンテックS.A.を連結子会社化し、微生物生産系のバイオ医薬品の受託製造を主体に、顧客の製薬企業などに対して製造プロセスの開発やGMP生産、品質管理などのソリューションを提供することで、信頼を深めながら事業を拡大しつづけている。
 カネカユーロジェンテックS.A.の生産設備は米国食品医薬品局(FDA)の承認を得ており、米国市場向けバイオ医薬品原薬の商業用生産を行う製造委託先としても認められている。また保有技術を組み合わせ、遺伝子医薬品・医療に用いられるプラスミドDNAのGMPによる量産化に成功している。
 重点領域のバイオ医薬品事業の成長に向け、カネカユーロジェンテックS.Aを核として周辺事業を含めさらなる拡大を目指したい考えだ。ユーロジェンテックS.Aは2016年8月に100%子会社となり、2017年4月1日にユーロジェンテックS.A.からカネカユーロジェンテックS.A.に社名を変更している。
 
(※)バイオロジクス...遺伝子、タンパク質、細胞や組織など生体由来の物質、あるいは生物の機能を利用して製造した製品のこと。
(※)バイオ医薬品...微生物培養技術、遺伝子組み換えや細胞融合などのバイオテクノロジーにより創られたペプチド、タンパク、核酸などにより構成される医薬品。
(※)プラスミドDNA...大腸菌などの細菌や酵母の核外に存在する環状DNAの総称。従来からタンパクなどのバイオ医薬の生産プロセスに利用されており、近年では遺伝子医薬として治療への応用が期待されている。