カネカ:ベルギーに変成シリコーンポリマーの生産設備増設
2017.05.11
カネカは、欧州での旺盛な需要に対応するとともにさらなる事業拡大を目指し、ベルギーのKaneka Belgium N.V.に変成シリコーンポリマー(製品名「カネカMSポリマー」)の生産設備を増設する。約40億円の投資金額で年産1万トンを増強するもので、これにより生産能力は年産3万トンになる。2018年末の稼働を予定する。
欧州のシーリング材、弾性接着剤市場は、2020年には2015年比で約20%成長することが見込まれている。なかでも「MS ポリマー」を基材として使用する接着剤やシーリング材は無溶剤、低温での作業性良さ、良好な耐候性といった特長を持つことから、環境規制の強化にも対応して大幅な伸びが期待されている。
同社では今後、より速く硬化するタイプ、より硬く固まるタイプなどの高機能品を市場投入し、欧州でのさらなる事業拡大を目指したい考えである。
2017年7月にマレーシアのKaneka MS Malaysia Sdn.Bhd.で「MSポリマー」の生産開始も予定しており、日本・欧州・米国・アジアの4拠点体制での生産体制が確立する。今回の欧州での生産能力増強により、グローバル供給体制を強化し、トップメーカーとしての地位を強固にする狙いである。
(※)「カネカMSポリマー」:カネカが世界で初めて企業化した変成シリコーンポリマー。シーリング材や弾性接着剤の基材として使用される。