日清食品:香港子会社の上場を申請
2017.05.14
日清食品ホールディングス(HD)は、香港子会社(香港日清)の香港証券取引所での上場申請を行う。今回の申請では、まだ香港証券取引所で上場承認されたものではない。香港日清が香港証券取引所に上場した場合も、香港日清は引きつづき同社の連結子会社に留まる。
香港日清は、香港証券取引所による上場承認が得られた場合でも、同社または香港日清の状況、並びに株式市況などを理由で上場を取り止める場合もあることを示唆する。
同社グループは、"EARTH FOOD CREATOR"の体現に向けて、米州、中国、アジア、EMEAでの海外事業の成長・拡大に注力しており、2015年10月には、現ブラジル日清を連結子会社化するなど、即席麺市場でのグローバルな生産・販売体制を構築してきている。
とりわけ中国の即席麺市場は、世界最大となる385億食/年(世界総需要は975億食、2016年:世界ラーメン協会調べ)の需要を有し、引きつづき同社の海外事業での最重要エリアの1つと位置付けている。
近年、アジアの即席麺市場では、社会環境の変化によりカップ麺の比率が年々高まっており、また従来から中核となる高価格帯カップ麺市場も急拡大している。こうした背景を、同社の中国事業にとり強みを最大限に発揮する好機と考えている。
加えて、即席麺で培ったNISSINブランドの他の事業領域(冷凍食品・菓子他)への展開を加速することで、中国事業の多角化による水平的拡大についても企図している。こうした中国市場での持続的成長を期す観点から、香港日清を現地に根差した企業へ転換させ、上場企業として中国市場でのプレゼンスを拡大するため、香港証券取引所への上場を目指すものである。
香港日清は、上場を通じて戦略的パートナーシップの獲得や、中国事業の買収および拡大を目指す。また中国でのブランド認知度の向上、販売ネットワークの拡大、生産能力の強化、研究開発力の強化を図る考えである。