アサヒビール:北海道での共同物流を開始
2017.05.19
アサヒビールは、キリンビールとサッポロビール、サントリービールと物流部門での環境負荷低減および長距離トラック輸送の削減によるドライバー不足への対処を目的に、北海道の道東エリアの一部(釧路・根室地区)で共同物流を行う。
各社とも札幌市近郊にある製造・物流拠点からトラックによる配送を行っており、その共同物流を2017年9月にスタートするものである。トラック単位に満たない荷物を対象に、4社の製造・物流拠点からJR札幌貨物ターミナル駅構内の日本通運の倉庫に商品を集積し、配送先ごとに各社の商品を積み込み配送する。
運送手段は、鉄道とトラックを活用し、共同配送スキームでは、原則として1社1届け先でトラック単位(目安10トン超)にならない荷物を対象とする。各社拠点からのトラック配送は一部継続し、各社グループの酒類・飲料会社の荷物も対象となる。
これにより、鉄道コンテナの活用と積載率の向上に伴う物流の効率化が促進され、4社合計で年間のCO2排出量が約330トン(従来比で約28%)削減できると試算する。長距離トラックの運行台数では、年間で約800台の削減を見込む。
これまでも、世界的に関心が高まっている温室効果ガス対策や、長距離トラック輸送のドライバー不足に伴う物流インフラのひっ迫に対し、環境にやさしく持続可能な物流の共同展開を進められてきた。引きつづき「競争と協調」の視点から既存の枠組みを超えた協力体制を構築し、更なる持続可能な社会への貢献を目指したい考えである。