花王:香料生産設備をフィリピンに新設
2017.06.05
花王は、ケミカル事業の新たな設備投資として、フローラル系香料(HCA)の生産設備をフィリピンのピリピナス花王(ハサーン工場、PKI)に新設する。 HCAの外販拡大を目的に、原料の天然アルコールの生産拠点(フィリピン)の敷地内に生産設備を新設し、アジアの需要拡大に応えたい考えである。
1979年から天然アルコールを生産する、ピリピナス花王に新設するHCA(ヘキシルシンナミックアルデヒド)の生産設備は生産能力5000トンで、伸長著しいアジア市場の需要に対し2018年秋の完成を目指している。
ジャスミンに代表される華やかで清潔感のあるフローラル系香料で、洗剤・柔軟剤・クリーナーなどのファブリック&ホームケア製品から石鹸・ボディーソープなどのパーソナルケアまで家庭用品に幅広く使用されている。
同社のケミカル事業の1つに、天然アルコールを原料とした香料事業があり、HCAは花王スペインの既存設備に加え、今回の投資で生産数量グローバルNo.1規模となる。
近年、経済成長著しいアジアを中心に家庭品の香りに対する生活者の嗜好は強まっており、なかでも華やかで清潔感のあるフローラル系香料は高く支持されている。これに伴い、アジアでのHCA市場は大きく伸長している。