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ニュースフラッシュ

日本包装機械工業会:JAPAN PACK 2017 AWARDS

2017.10.06

n_20171006_03.jpg 有明・東京ビッグサイトで開催される「JAPAN PACK 2017」(2017年10月3日?6日)の初日夕のレセプション会場で「JAPAN PACK 2017 AWARDS」の大賞と優秀賞の3機種が発表、表彰された。
 出展された機器、装置システムのなかから28品が応募され、そのなかから入賞10品とともに選ばれたものである。「『JAPAN PACK』への出展を目指して各社が切磋琢磨して開発を競い合うことで、隔年開催の展示内容が常に活性化されることを狙ってスタートしたAWARDSである」と会長の大森利夫氏は語る。
 授賞式の翌日に、今回はじめてとなる(業界に止まらず一般紙記者も交えたかたちでの)大賞および優秀賞の4品を取材するプレスのブースツアーが設けられた。受賞した機械、装置システムには、ある意味ですべての出展品に通じた傾向が象徴的に表われているといえる。
 そこに個々に表われた、とくに際だった発想や独自の技術などが評価されたものである。総じていえば、次世代をみすえた現場課題(多品種小ロット)に挑戦した設計開発の発想の転換であり、(IoTやAI、ロボットなど志向した)新技術の取り組みである。
 幸いにも、ブースツアーの各所で審査委員長の槌屋治紀氏が側にいて、それら受賞品の特徴や審査のポイントなどを耳打ちしていただくことができた。もちろん各ブースでは開発責任者がレクチャーしてくれたのだが、ある意味ではプロで、かつ(包装については)素人的といった委員長の視点が心に響いた。
 それは同じことでも視点や表現が異なっていることもあるが、何よりもそこから(ともすれば専門家の惰性が表われる)新鮮な感動が伝わってきてことに心が動かされた。またブースツアーをともにした一般紙の記者が、説明に立った開発責任者に「非常におもしろく、感動しました」と感謝の意を伝えられていた。
 それはツアー中の熱心な質問にも表われており、「包装機?」「機械?」といった興味の入口はそのモノではなく、やはり伝える人にあるということをあらためて実感した。これまで国内外に止まらず、視察や学びの場で本誌が最大に力を入れてきたことであるからだ。
 人の最大の関心は、単に興味の対象にあるのではなく、身近な(接している)人にあり、なかんずくその心にある。「おもしろく/こともなき世を/おもしろく」とは、幕末の志士・高杉晋作の辞世の句としてよく知られている。授賞式でフジキカイの「new TLM- αシステム」が表彰されたとき、一緒にライン設計に取り組んできたSCHUBERT社のドイツ人スタッフが歓声を上げた。
 それこそが人の熱と力を感じさせるものである。逆にいえば、人の熱と力があるところは(現在はどうあれ)必ず未来は拓けていくはずである。新たな発想と独自の技術が生まれないはずはなく、何よりも国内外を問わずに優位な人たちが集まってくるに違いない。すでに、そこには進取の未来がある。
 
【大賞】
「new TLM- αシステム」フジキカイ
 
【優秀賞】
「ユニット ベースピロー包装ライン」大森機械工業
「メカトロハイスペック包装機 GP-M3000型」ゼネラルパッカー
「TWQ型 クワトロパック包装機」東京自働機械製作所
「DUKE1型 連続スティック充填包装機」東陽機械製作所
 
【入賞】
「縦型ピロー包装機INSPIRA」イシダ
「TM-100型 テンチロ・マルチ包装機」テンチ産業
「全自動ストレッチ包装機 NSVE500SH」日本包装機械
「自動位置制御機能付スタンドパック製袋機」トタニ技研工業
「ケースフォーマー F800A」共和
「超コンパクトリワインダー MR」東伸
「自動排出機構付卓上データウェイTSDW-207W」大和製衡
「NSP-120スタンディングパック小型包装機」日本ポリスター
「縦型連続式カートナーVCC-100型」日本自働精機
「プロブルーリバティATSメルター」ノードソン
 
◎AWARDS審査委員
槌屋治紀(システム技術研究所所長工学博士)[委員長]
田中正人(東京大学名誉教授元富山県立大学学長工学博士)
豊永俊之(豊永デザインオフィス代表)
下田達也(下田特許事務所弁理士)
西田麻美(プラチナリンク代表取締役/関東学院大学講師工学博士)
石谷孝佑 (日本食品包装協会理事長農学博士)
浅野博 (関東職業能力開発大学校教授工学博士)
 
(写真)優秀賞を受賞した大森機械工業の「ユニット ベースピロー包装ライン」の1つのユニット。集積包装にリニアの搬送装置が用いられており、もはやリニア搬送が標準化となるのはそう遠くない。