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ニュースフラッシュ

カゴメ:セネガルに加工用トマトの営農会社設立

2017.10.30

 カゴメは、セネガル共和国に、加工用トマトの栽培・仕入れ・販売を担う営農会社「Kagome Senegal Sarl」(カゴメセネガル社)を、2017年12月1日に設立を予定している。グループ会社が保有する種子や栽培技術等の農業技術資源を用い、セネガルに新たな加工用トマト産地を形成するものだ。
 将来的は、同国でトマト加工品の製造まで事業領域を拡大し、同国及び西アフリカ諸国経済共同体(ECOWAS)域内のトマト加工品市場への参入を目指している。ECOWAS域内でトマトペーストは、基礎調味料として食文化に深く根付いており不可欠な食材となっている。
 しかしながら加工用トマトの栽培技術が未熟なこと、病虫害ストレスが高いこと等により、品質・量ともに十分な栽培ができていない。そのため域内で消費されるトマト加工品の大半を海外からの輸入に依存している。
 同社は国際協力機構(JICA)の「協力準備調査」を活用し、2014年?2017年までセネガルでのトマト栽培・加工事業の可能性について調査を行っていく考えである。
 2016年3月にはポルトガルに、加工用トマトの新産地形成及び新たな栽培技術の確立を目指す「カゴメアグリビジネス研究開発センター」を開設し、セネガルでの加工用トマトの営農事業の可能性について研究をつづけてきた。2017年には日本貿易振興機構(JETRO)の「アフリカビジネス実証事業」の認定を受けている。
 同国は他ECOWAS加盟国と比較して、トマトの栽培に適した地域があること、政情が安定し治安面でのリスクが低いこと、また近隣にはナイジェリアやガーナなど有望なトマト加工品市場が存在することなどから、ECOWASでのトマト事業開発拠点として適していると判断したものである。
 同社の国際事業は、トマトの垂直統合型ビジネスを事業推進の中核とし、トマトの種子開発から農業生産、商品開発、加工、販売までのすべてのプロセスを有することで、独自の競争力をもつことができると考えている。セネガルでも同ビジネスモデルの展開を推進し、セネガル及び西アフリカ地域の加工用トマト市場の振興にも貢献したい考えである。