凸版印刷:中栓レスの密封新口栓「プルレスキャップ」
2018.05.17
凸版印刷は、バリア紙パック「EP-PAK」の中栓レスの密封性を保持可能な新口栓「プルレスキャップ」を開発した。独自開発の構造設計で、プルリング形状の中栓レスの密封性が保持できる口栓である。飲料や酒類業界向けに2018年5月下旬から本格的に販売を開始し、2018年度に約2億円の売上を目指す。
「EP-PAK」は、内容物の保護性に優れて常温での長期保存が可能な液体用紙製容器である。清酒や焼酎などの飲料をはじめ、業務用ヘアケア剤やカー用品など幅広い分野での採用実績がある。
今回開発したのは、キャップを回して外すだけで開封できるものだ。開栓状況が目視で確認でき、タンパーエビデンス機能や開封時に手が滑りにくく開けやすい独自形状を導入している。第1弾として、鷹正宗の本格麦焼酎「めちゃうま麦2Lパック」(2018年5月下旬販売)に採用される。
超高齢化や個食・中食需要の増加、家事負担の削減など、ライフスタイルは年々変化しているなか、パッケージにも内容物の鮮度維持や長期保存性などの機能だけでなく、ユーザビリティの向上が求められている。
これまでの「EP-PAK」では、中栓を開けるには強い力が必要で、現在の鮮度保持は維持しつつ、より簡便な開封方法が求められていた。今回、中栓がなくても内容物が漏れにくい新口栓を開発し、環境適性に加えてユーザビリティの向上を図ったものだ。
独自構造で口栓とキャップの噛み合わせを強化し、高密封性を確保することで液漏れの心配をなくしたものだ。また開封するとキャップ側のリングが切れ、キャップ側に一部ついた状態ではずれて(タンパーエビデンス機能)、目視で開栓を確認できる仕様である。
【図】「プルレスキャップ」の構造(左)と、「プルレスキャップ」が採用された「めちゃうま麦2Lパック」(右)