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凸版印刷:浴室など水回りで使う紙パックを開発

2019.02.04

n_20190204_03.jpg 凸版印刷は、新しい紙パックの需要用途を狙った「キューブパック」を開発した。独自構造により、従来ではむずかしかった洗面所やバスルームなど、水回りの場所での常時使用が可能な新しい紙パックである。トイレタリー業界などに向けて2019年2月からサンプル出荷を開始している。
 水回りでは、使用時に常時水と接する底部付近に紙端部を設けない独自構造で、プラスチックボトルとほぼ同等の耐水性を実現したものだ。従来の紙パックでは、その構造上からむずかしかった。また口栓を中央につけられる形状で、ポンプを付け替えるリフィル容器や広口容器としての使用ができる。
 プラスチックボトルと比較して、石化由来材料を約75%削減できる。また既存のプラスチックボトルの充填機を流用し、かつ組み立て式で折りたためる納入形態により、充填前の輸送や保管費の削減が可能である。
 独自の紙パック構造と材料設計でプラスチックボトルとほぼ同等の強度と性能を実現し、紙パックとして水回りの場所で常時設置ができる点では業界初といえる。また使用後はポンプを流用し、新しい紙パックに付け替えるリフィル容器として使用できる。
 紙パックの内側には独自開発の透明バリアフィルム「GL FILM」をラミネートしており、高い鮮度保持性を有するとともに、容器と内容物の接触層に低吸着性能により風味を保持できる内装フィルムを使用している。医薬品や酒類など、容器への成分吸着が課題となる内容物にも使用可能である。
 平らに折りたたんだ状態で納入し、充填直前にボックス型に組み立てる方式を採用し、平坦な状態で輸送・保管でき、占有容積は従来の同容量のプラスチックボトルと比較し80%以上削減でき、積載効率の向上や保管スペースの大幅な削減が可能である。
 既存のプラスチックボトルの充填機が流用でき、大型の設備投資は不要となる。フラット状態で納品する場合には製函機が必要となる。従来のプラスチックボトルとほぼ同等の価格を実現している。
 同社では、トイレタリー業界はもちろん食品業界などプラスチックボトル使用の企業に向けて拡販し、2020年度には約10億円の売上を目指す。また今後、キャップやポンプなどで使用のプラスチックをバイオプラスチックへの置き換えなどの開発を進め、より環境適正を高めた開発を進めていく意向だ。