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《編集部発》包装の応戦宣言

2020.03.19

 あの東日本大震災「3・11」の経験から9年が経ちました。当時のことを、今でも鮮明に記憶に留めている人は多いはずです。ようやく、誰もが復興の確かな手応えを得られ始めたなかですが、日本をはじめ世界を舞台に今、新型コロナウイルスの感染症「COVID-19」が猛威を振いつづけています。
 すでに4?6月に予定されていた包装をはじめとする国際的な専門展示会は次々と(「hannover messe 2020」「interpack2020」「drupa2020」など)中止が決定されました。この「COVID-19」のパンデミックによる世界経済危機さえも想定されており、かつてのリーマン・ショックが彷彿とされるほどです。
 国内でも、3?4月に予定されていた専門展示会は次々と中止の決定がされるなど、われわれの周りでも直接または間接的に、マイナスの影響が徐々に表れ始めていることはいうまでもありません。7月に予定される「東京オリンピック・パラリンピック」についても、徐々に予定通りに開催される可能性は低くなってきています。
 もはや5?10年ではなく、数週間?数ヶ月先の見通しがきかない状況では、耐え忍ぶことのむずかしさが痛感されます。ただ「一寸先は闇」というなかでも確かな光明は、(あの「3・11」のときもそうであったように)留難や苦境のなかであればこそ、包装は欠かせない重要な役割を果しているとの現実であり、認識です。
 とくに食品分野で象徴されるように、包装は日々の生活に安全・安心を供する、無くてはならないモノで、より実感を強めている生活人は多いに違いありません。そうした生活に寄せられる期待に応えて、われわれ包装人はまず包装の社会的に重要な役割を誰よりも自覚しなければなりません。
 そして、個々人と企業のもてる力をフルに発揮し、(「ラグビーワールドカップ」で日本チームが示したように)産業界がワンチームとなり未知のウイルス感染の挑戦に、果敢に応戦してゆかねばなりません。「包装は強かでなければならない」との先人が残した言葉の如く、今こそ包装の強みであり、どんなモノもつつみ込むとの特長を最大限に生かすことではないでしょうか。
 それは、ウイルス感染に直接関与するということではありません。社会インフラとしての自覚に立って、日々の生活に安心・安全を供しつづけることであると思います。つつみ込むことで、あらゆる関係を分断し、破壊する感染の悪影響を最小限度に封じ込めることではないかと思います。
 その社会インフラを担い、生活を支えているとの責任を持つことで、ジレンマをともなう苦悩と忍耐と熟慮のなかで、包装の多様な働きをより善きものへと鍛え上げていくことであろうと思っています。よって、こうした感染の悪影響を最小限度に封じ込められた先には、必ずや新しい包装の姿がありありと表れてくるものと確信します。