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ニュースフラッシュ

精工:「木箱―ラベルの時代」を発刊

2022.01.18

n_20220118_04.jpg 精工は、創業110年を記念し、約60年間に渡り丁寧に蒐集・保管してきた、貴重な昭和の木箱のラベル集「木箱―ラベルの時代」(昭和くだもの編)を、2021年11月18日に発刊した。
 現在は、(果物に限らないが)輸送包装を担っているのは段ボールだが、かつては木箱が主流であった。日本の戦後における近代包装史(自動化)を語る上で欠かせないエポックが、輸送包装の木箱から段ボールへの移行である。その点では、同社の蒐集・保存する木箱のラベルも果物に限らない。
 ただ、今回発刊したのは「昭和の果物編」として秘蔵する、491点を果物別に掲載した一冊である。木箱が輸送包装の花形だった当時のラベルは、「スケッチ屋さん」と呼ばれた画家のタマゴなどが、アルバイトとして描いた作品が多い。いい換えれば、ラベルは画家を育てる貴重な収入源の1つであった。
 その意味ではブランディングなどに拘ることなく、昭和の時代を呼吸した自由な筆致で描かれた作品が多い。紙面には各ラベルに「紙質」「品名」「サイズ」「県名」「年代」が付されており、包装史を越えた昭和レトロの風情を存分に味わえるとともに、貴重な歴史の資料としての価値がある。
 
[定価]2,640円(税込)
[ISBNコード]9784794606853
[発行日]2021年11月18日
[出版]IBCパブリッシング
[判型/頁数]B5/224ページ