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    ジェイパックワールド

    本誌は、新しい時代ニーズに応えうる商品開発のイノベーションを志向し、新しいマーケットの創出に挑戦するビギナーからプロまでの包装と関連実務者(食品、医薬品、工業、流通など)のための包装総合情報誌です。数十年の包装実務経験を持つ包装のプロフェッショナルが多数編集に参加し、その豊富な経験と知恵、さらには多彩なネットワークを生かし、充実した内容を目指します。今までの包装関連情報誌にはない、将来を展望した課題の提案や問題提起などプロフェッショナルならではの視点から、包装の未来を志向します。

    〈発行日〉毎月15日
    〈主な読者〉食品・医薬品分野を中心とした包装ユーザー、包装資材・機械メーカー、商社
    〈形態〉本文(オールカラー)48ページ、A4変形判
    〈価格〉24,680円(本体・送料込:22,852円+8%税)※年間購読の価格です。

    2022年10月号

    【特集】

    ■ホオズキ編

     「ホオズキ」(鬼灯)は、この時季に仏花として飾られ、「ほおずき市」は浅草の夏の風物詩でもある。ナス科の多年生植物で、実は袋状の萼に包まれ球状に赤く熟する。地下茎は薬用で、平安時代から主に薬として利用されてきた。子どものころ、実のなかを空にして吹き鳴らし遊んだ人もいよう。
     なぜ「ホオズキ」なのか。もちろんバイオミメティクス(生物模倣)といった見方もできようが、これといった根拠はない。ただ「ホオズキ」の名も実も奇異で、なにか包装にも通じた魅力がある。その魅力に迫れないか、という試みである。

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    2022年9月号

    【特集】

    ■エレガントな包み
     「エレガント」とは古語に近いのかもしれない。それだけ、エレガントと表するにふさわしいことが少ないともいえよう。「エレガント」とは「上品な、優雅な、しとやかな」との意味だが、「手際のよい、簡潔な、すっきりしている」との意味もある。  欧米では元々、「elegant」は女性のファッションや身のこなしの美しさ、気高さ、魅力に対する賛辞を表した言葉であったようだ。語源となるラテン語「eligere」には、「注意深く丁寧に選択する」との意味がある。  現代風に「省エネで、美しい」との意味にとる人もいるが、なかなか要を得ていよう。ファッションや身のこなしとは「装い」に通じ、また注意深く丁寧に選択が求められるのが「包装」である。>>目次

    2022年8月号

    【特集】

    ■アナログ

     いまさらかと思うが、「アナログ」と「デジタル」の違いを理解しているだろうか。「連続的なデータを扱うのが『アナログ』で、段階的なデータを扱うのが『デジタル』」との辞書の解説を理解するのはむずかしいが、「包装は?」と問われれば、誰も迷いなく「アナログ」と答えよう。
     だが、包装の一部となる印刷はほぼデジタルである。たとえば時計で、時刻を針の動きで示す文字盤はアナログで、数字表記で示す文字盤はデジタルである。それがゼンマイ式であれ、電池式であれ、ソーラー電波であれ関係ない。
     興味深いことは、「デジタル」はラテン語の「指」を意味する「digitus」に由来し、「離散したバラバラの数」を意味である。一方、「アナログ」はギリシャ語の「比例」を意味する「」に由来し、「類似、相似、比喩」の意味である。
     「アナログ」の特長は、情報量が多く表現も豊かな反面、再現性に乏しく、コピーしにくく劣化しやすいが、また部分的な修復が可能である。正に包装はアナログだが、再現性の実現など上手にデジタルを取り込んでいよう。

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    2022年7月号

    【特集】

    ■コロモガエ

     「衣更え」を英訳すれば「a seasonal change of clothing」で、「季節に応じて衣服を変えること」である。ただ「衣更え」は季語でもあり、四季とともに生きる日本人の文化や風習、生活の感性を表せる行為でもある。それは、「Packaging」の語訳とされる「包装」ともよく似ている。
     長く訳された言葉と考えてきたが、(中国語にはないようで)元々日本で創作し用いていた言葉を、明治のころに入ってきた「packaging」の訳に当てたと考えた方が腑に落ちる。以前、日本で長く暮らす(包装や語学の専門家ではない)米国人に「包装」の「装」はどう訳せるか聞いたことがある。
     すると彼は、「装」を「advertisement」と訳した。そのとき、確かに機能面では「advertisement」に違いないと思った。ただ「衣更え」と同じく、「装」には日本人らしい情緒面が占める部分も大きいといえる。

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    2022年6月号

    【特集】

    ■青き踏む

     桜散り、若葉青葉の季節を迎える。少し時季をさかのぼる感じとはなるが、歳時記に載る春の季語「青き踏む」を特集テーマとした。「青き踏む」とは、春先の野原で青草を踏んで遊ぶことで「踏青」ともいう。元々は、旧暦3月に青草の萌えるなかで宴をした古代中国の春の恒例行事に由来する。
     長くつづいたコロナパンデミックが終息し、またウクライナでの戦火が止み、平和と安穏の春の訪れに青草を踏み、戸外に飛び出す嬉々としたわれわれの姿が想像できまいか。「青き踏む/永遠なる嶺を/見据ゑつつ」は、歌人の小澤克己氏が俳句誌「遠嶺」(199805)に詠んだ句である。
     アフターコロナの萌えいずる青草を踏みて見据える、「永遠なる嶺」とはどんな光景であろうか。少なくとも、永遠なる嶺を見据えつつ青草に立つのは一人ではない。「青き踏む/右に左に/立つ朋也」

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    2022年5月号

    【特集】

    ■従藍而青

     「従藍而青」とは、中国・思想家の荀子の「青はこれを藍より取りて、しかも藍より青し」との言葉に由来する。藍はタデ科の植物で青色の染料として知られるが、葉を搾った染色液は鮮明な青色ではない。ところが、何度も重ねて染めると青色が濃く鮮やかになる。
     大河ドラマ「青天を衝け」では、渋沢栄一の実家が藍の栽培農家で、葉を発酵・熟成させた染料の蒅を突き固め固形化した「藍玉」を製造・販売していた。明治初年の江戸の町には藍染めの青が溢れていたようで、ラフカディオ・ハーンは「神秘なブルーに満ちた国」と日本の印象を記している。
     ハーンをはじめ外国人の目に藍染めの青が印象的に映ったことが、「ジャパンブルー」と呼ばれる元のようである。ちなみに藍は、9月から10月に茎の先端に複数のピンクや白の小さな花を咲かせる。花言葉は「あなた次第」「美しい装い」で、いかにも「包装」を彷彿とさせよう。

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    2022年4月号

    【特集】

    ■セレンディピティ

     2001年公開の米・映画「Serendipity」のタイトルで知る人もいようが、「セレンディピティ」とは「偶然の産物」との意の言葉である。語源は1754年に英・政治家のロバート・ウォルポールが友人宛の手紙で使った、ペルシャのおとぎ話集「セレンディップと三人の王子」のセレンディップ(スリランカ)のようだ。
     商品開発者とも話をするが、世にいうヒット商品のほとんどは「偶然の産物」といってもよい。ヒットの要素は幾つでも挙げられるが、「偶然の産物」としかいいようがないのは、それら要素が1つとして欠けずにタイミングよく合わさったことである。まさに神の御業だが、分からないことをおもしろがるのは素人だけではない。
     「個人キャリアの8割は偶発的なことで決定される」との研究結果から、スタンフォード大学のクランボルツ教授らは「計画的偶発性理論」なるものを提唱する。偶然を計画的に設計し、キャリアを良いものにしていく考え方だ。素人には「偶然の計画的設計はもはや必然では⁉」と思えてしまう。
     ただ偶然を計画的に引き起こすための、1)好奇心(絶えず新しい学習の機会を模索しつづること)、2)持続性(失敗に屈せず、努力しつづけること)、3)楽観性(ポジティブに考えること)、4)柔軟性(こだわりを捨て信念、概念、態度、行動を変えること)、5)冒険心(結果が不確実でもリスクを取って行動を起こすこと)の5つの要因があるようだ。
     脳科学者の茂木健一郎氏は「人の脳は『何が起こるか分からない』との状態が好きだ」というが、「セレンディピティ」もここまで来ると俄然興味が湧いてくるから不思議である。

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    2022年3月号

    【特集】

    ■泥中の君子花

     「行路何ぞ世の譁しさを避くるを須いんや/書生到る処/計りごとすなわち 厓あり/紅塵の市上/営々たる苦しみ/正にこれ泥中の君子花たれ」とは、いかにも新春にふさわしい言葉であろう。
     中津の偉人・福沢諭吉が卒業生に贈った「泥中の君子花たれ」との言葉である。意訳すれば「君たちの行く路に世の喧騒を避けてはならない。計りごとめぐらすにも限界がある。煩わしい世俗を生きる上で、営々として苦しみは押し寄せようが、まさにその姿が泥のなかに咲く蓮の花のように美しいのだ」となろうか。
     「包装」もまた、紅塵の市上に営々たる苦しみを糧として創造される「泥中の君子花」とはいえまいか。

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    2022年2月号

    【特集】

    ■MOTHER
     なぜ、FATHERではないのか。そんなことを思う人もいよう。12年間も男手一つで娘さんを育てた内田樹氏は、「『父子家庭』ってありえないんですよ。男親でも、お母さん役をやるしかないわけですから」という。お母さん役を端的にいえば、子どもの生活を毎日支えることである。  「消費」ばかりしてはいられない、「成長」がすべてではないとなるのが、子どもとの生活である。それをやってみて「母親の仕事というのはすごく楽しい」と内田氏はいう。生活は「消費」ではなく「創造」であり、「成長」ではなく「成熟」であるからだ。  「一は万が母」のMOTHERである。MOTHERの語源は、古英語の「MODOR」だが、ラテン語の母は「MATER」でMATERNITY(母になること)、MATRIMONY(結婚)などが派生した。またギリシャ語の母は「METRO」で地下鉄の東京メトロである。  そして、映画007に登場した英諜報機関MI6(Military Intelligence 6)の女性長官の呼称は「M」であった。いずれも「M」だが、007とM、子と母とくれば当然、中身と包装となろうか。互いが不二の関係となれば実も挙がり、おもしろい世界が創造される。>>目次

    2022年1月号

    【特集】

    ■新・包装の課題と展望 〜アフターコロナ
     いまだウィズコロナを脱したとはいえないが、コロナ・パンデミックの終幕がみえてきたことは確かである。これまで掲げてきた「BEYOND2020」の第一歩となる「アフターコロナ」に向けた新たな挑戦は、様々なフィールドで始まりつつある。  戦後の高度経済成長を背景に急速な変化と進展を遂げてきた、パッケージの近代史(自動化など)はグレートリセットの節目に立たされている。コロナ禍は、これまでの変化と進展に内包されてきた歪を明らかした。その意味で、「包装の課題」が明らかに示されている。  「BEYOND2020」の第一歩として、ニューノーマルな生活に踏み出した今ほど、アフターコロナの展望が求められることはない。アフターコロナを強く志向し、編集アドバイザーと総力を上げて「包装の課題と展望」に挑みたい。>>目次

    2021年12月号

    【特集】

    ■non-verbal

     non-verbalとは、元々は言語以外で行うコミュニケーション方法としてのノンバーバルコミュニケーションのことである。感染防止の施策として、コロナ禍ではコミュニケーションが極度に制約されてきた。いわばリアル面会といった最大のノンバーバルコミュニケーションを封じられたわけである。
     ただ幸いなことに、われわれには言語があり、手紙やメール、電話を用いたコミュニケーション手段があり、またリモートを用いればnon-verbalも可能となる。だが、果たして視覚のみで、あわよくば聴覚を加えたとしても、non-verbalに比肩できようか。
     「遠ざかりぬれば捨つる心あり」と聞くが、リアル面会をリモートで済ませて、「捨つる心」は生じないのだろうか。これは、正しくパッケージの存在と真価を問うテーマである。

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    2021年11月号

    【特集】

    ■利他と発見

     長いコロナ禍で最近、「利他」との言葉をよく目にするようになった。こちらの目か、それも世間の目か、どちらの仕業かは分かりかねるが、興味は引かれる。しかし「利他」などとは、よほど(神仏のように)内から涌き出だすものがなければ、こちらがすり減るようでは長くはつづかない。
     もし仮に「ほかの為めにし、ほかを益しつつ自己も益する方法」などあればよいとは思う。新聞に、「『完璧な利他』はない」「良き利他には必ず『他者の発見』がある」との東京工業大学の伊藤亜紗教授の話が掲載されていた。
     伊藤教授は、良き利他は「うつわ」のイメージで「相手を受け入れ、自分も変わる。『うつわ』のような余白をもつ人たちの間には、一方通行ではない双方の利他が生まれていく」と語る。確かに「器」または「包装」が中身に対して完璧なタイトであれば、出し入れのむずかしいことは日常に経験することだ。
     なかんずくパッケージでは(物理的な余白ばかりではなく)情緒的な余白が、様々なコミュニケーションに幅を生み出すのである。パッケージが「良き利他」を発現できれば、そこに発見する「他者」は「物流」「店舗」「生活」「廃棄」「地球環境」など多様な広がりをもつ。

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