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    ジェイパックワールド

    本誌は、新しい時代ニーズに応えうる商品開発のイノベーションを志向し、新しいマーケットの創出に挑戦するビギナーからプロまでの包装と関連実務者(食品、医薬品、工業、流通など)のための包装総合情報誌です。数十年の包装実務経験を持つ包装のプロフェッショナルが多数編集に参加し、その豊富な経験と知恵、さらには多彩なネットワークを生かし、充実した内容を目指します。今までの包装関連情報誌にはない、将来を展望した課題の提案や問題提起などプロフェッショナルならではの視点から、包装の未来を志向します。

    〈発行日〉毎月15日
    〈主な読者〉食品・医薬品分野を中心とした包装ユーザー、包装資材・機械メーカー、商社
    〈形態〉本文(オールカラー)48ページ、A4変形判
    〈価格〉26,800円(本体・送料込:24,364円+10%税)※年間購読の価格です。

    2024年12月号

    【特集】

    ■相好

    久しぶりの孫との再会で、「笑みがこぼれる」ことを「相好を崩す」などというが、「相好」とは仏教に由来する言葉のようである。「三十二相八十種好」との言葉を聞いたことがあるだろう。「三十二相」は仏の容姿の32の特徴で、さらに細分化したのが「八十種好」である。
    ちなみに「三十二相」には大舌相、梵声相、真青眼相、牛眼睫相、頂髻相、白毛相などがあるが、「足」の特徴が10種程度を占めている。それほどに良く歩いたということかもしれない。ある意味で、「三十二相八十種好」などの超絶した特長が、われわれに「仏」を隔絶した存在と思い込ませたのかもしれない。
    研究者のなかには現実的に「『仏』は仏教僧団の総称」とする考え方もあるようだ。つまり、「三十二相八十種好」とは様々な特長をもつ僧の集まりを表わしたというものだ。確かにブッダは、「サンガ」(僧伽)と呼ばれる出家者集団で行動していた。
    比肩するものではないが、包装も機能や形体、デザイン、用途など色々である。包装の「三十二相八十種好」を探すつもりはないが、多角的な視点から光を当ててみるのも面白いかと思う。

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    2024年11月号

    【特集】

    ■リトル

    マット・デイモン主演の米映画「ダウンサイズ」(2018年)を観た人はいるだろうか。人口増による環境負荷やエネルギー消費の拡大、食料問題などの解決策として、(希望する)人間を13cmくらい(縮小率93%)までダウンサイズし、世界各地に設けられた専用居住区で暮らすといったストーリーである。
    いかにも米国らしい、合理的な考えによるものだが、まったく異なる考えで「ダウンサイズ」は非常に重要なキーワードであると思う。ダウンサイズの主体は人間ではなく、その生活を支えるあらゆる機器や装置だ。また縮小率93%は極端で、一回りか二回り程度のダウンサイズでよい。
    いわば「量から質へ」「マスからニッチへ」で、さらにいえば「個」をターゲットにしたダウンサイズである。最も手短に例を示せば、国内普及率90%超のスマホである。かつてOne to Oneマーケティング(日本流にいえば御用聞き)などが注目されたが、極論すれば「One to One」産業および市場の創出である。
    ただ「ダウンサイズ」では映画と混同しなくもなく、「リトル」を掲げることにする。ちなみに「Little」を冠する言葉を挙げれば、「Little America」「Little Tokyo」「Little Bear」「Liittle black book」「Little Boy」「Little Dipper」「Little Dog」「Little Mermaid」「Liittle league」「Liittle Honda」などがあろうか。

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    2024年10月号

    【特集】

    ■人間冥利

    「パッケージは物言わぬセールスマン」とは、いかにも広告代理店辺りの考えそうな詰らぬキャッチコピーである。夏季のパリ五輪は感動のうちに幕を閉じたが、「感動は最高のセールスマン」などといわれたら興醒めだ。スポーツも祭典も、なんでもかんでも「売り」に結びつけるのは無粋である。
    とはいえ、「それが仕事」といわれたらば返す言葉もない。「1+1=1」ならまだいいが、「風が吹けば桶屋が儲かる」との人工的な因果の創作では面白くない。やはり昔話の「藁しべ長者」のように、人知では読めぬ因果が面白いのだ。故人・樹木希林さんからのメッセージとした宝島社の全面広告がある。
    そこには、「靴下でもシャツでも、最後は掃除道具として、最後まで使い切る。人間も、十分生きて自分を使い切ったと思えることが、人間冥利に尽きるんじゃないかしら」と希林さんの言葉が小さな文字で記されている。故意に計れる因果など創作せずとも、使い切ることでの無量の因果がある。

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    2024年9月号

    【特集】

    ■コラボ

    語感の良い言葉は好きである。あまり使われてはいないようだが、「COBOT」(協働ロボット)の意味も語感も好きだ。逆に嫌いのは、「FOOD LOSS」(食品ロス)、「ETHICAL CONSUMPTION」(エシカル消費)で、意味も語感も嫌いだ。理由もなくはない。
    「FOOD LOSS」は、欧州での「SAVE FOOD」のパクリだが、なぜ日本での名称は「食品ロス」。「ムダ、損失」の意味の「ロス」を、なぜ命の素である食品に当てたのか、まったく意図を解さない。また「エシカル消費」も語感も意味も悪い。まして「倫理的な消費=購買投票」などと喧伝する輩はろくでもない。
    ゲーテやシラーなら「Sturm und Drang」運動を起こしているはずだ。横道にそれたが、「COBOT」はいまだ新しい言葉で、Collaborative Robotの短縮形(CO-ROBOT)である。そこで次回は、最近は国内マーケットでも非常に良く目にする「COLLABORATION」をテーマとする。
    「共に働く」「協力する」の意味で、ラテン語の「COLLABORARE」に由来し、「COM」(共に)との接頭辞と「LABORARE」(働く)との組み合わさった言葉である。

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    2024年8月号

    【特集】

    ■GANGAN

    テレビ番組で「ガン見した」とのおじさんの発言に、「随分と若いころ遊んだわね」と応じたMCをみて、言葉1つで出自が知れるのかと驚いた。言葉は知りつつも、あまり縁のなかった言葉の1つだ。
    調べると、「現代用語の基礎知識」に「ガン見」が掲載されたのは2019年で比較的に若い。漢字では「顔見」と書く、1990年頃に登場した言葉のようだ。当然、「凝視」との意で、「ガンガン見る」の短縮語ともされる。現代では「ガン見」は流行語ではなく、日常語として定着したとされる。
    「ガン○○」は、ほかにも「ガン無視」「ガンギレ」「ガン泣き」「ガン黒」などと用いられ、修飾する言葉を強調する。「ガン見」に悪意は含まれていないようだが、男性が使用する場合には色気を表すことが多いようだ。次回は「GANGAN」とのオノマトペで「ガン包」する。

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    2024年7月号

    【特集】

    ■SONGEN 尊厳

     米・脚本家のジェームズ・クラヴェルの小説「SHOGUN 将軍」が、真田広之のプロデュースと主演で再びドラマ化されて注目を集めている。それを意識したわけではないが、今月号の特集テーマを「SONGEN 尊厳」とした。
     「尊厳」とは、なんとも厳めしい漢字だが、意味を引けば「尊重しその価値を認める態度を示す」とあり、友人づくりの正しい態度で、けして気難しく考える必要はない。
     米・ニューヨークでの国連総会で、岸田文雄首相が「人間の尊厳にあらためて光を当てることで、体制や価値観の違いを乗り越えて『人間中心の国際協力』を進めていけるのではないか」といわれた一般討論演説に驚き、いまだ記憶に止める人は少なくなかろう。
     「人間の尊厳に光を当てる」とは、飾らずにいえば相田みつをの「にんげんだもの」である。幼いころよく観ていた「まんが日本昔ばなし」のエンディングに流れた「にんげんっていいな」(作詞:山口あかり、作曲:小林亜星)の歌詞が「尊厳」の本質を物語っている。
     「にんげんっていいな/おいしいおやつに ほかほかごはん/子どもの帰りを待ってるだろな/ぼくも帰ろ お家へ帰ろ」と、今ではおいしいおやつにも、ほかほかごはんにも包装は欠かせない。

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    2024年6月号

    【特集】

    ■SHUTTLE

     韓国国会の総選挙で与党は惨敗し、ようやく再開された日韓首脳のシャトル外交の頻度にも影響が出そうである。「SHUTTLE」(シャトル)といえば、「スペースシャトル」「(バトミントンの)シャトルコック」などがすぐに想起される。通常は「折り返し運行する定期便」の意味で用いられる。
     ただ「SHUTTLE」の原型は「杼」で、織りで横糸(緯糸)を巻いた管を入れ縦糸(経糸)のなかをくぐらせる小さい舟形の道具である。織機で縦糸を開き、シャトルで横糸を投げ入れることで早く布を織ることができる。
     シャトルには様々な種類があるようで、日本では糸の通し方や織る布の種類に合わせ、縫い取り杼、すくい杼、投げ杼、弾き杼、綴織の地用の杼、細幅用の杼などに大別される。
     様々な産業を跨いで紡ぐ「包装」は、産業の横糸である。「SHUTTLE」とは包装技法であり、中身や用途に応じた材料や形状、機能や性能を選択する。ちなみに、包装材料に欠かせないプラスチックの分子配列は絹(シルク)をモデルにしたと聞くから、包装と繊維は縁が深い。

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    2024年5月号

    【特集】

    ■神機

     「神機妙算」との四字熟語をご存知か。「人の知恵では思いもつかないような優れた謀」との意味である。世のなかには知らないことの方が多い。そもそも人間が思いつかないような謀を一体誰が思いつくのか。「妙案」などというが、どこかに神の手が働いているのかもしれない。
     以前、親しいクリエイターがしみじみと語っていた。「『ヒット商品』とは、様々な要素が絶妙なタイミングで合わさって誕生するもので、その決定的要因を探し当てるなどは至難」と。いわば「神機」の技である。われわれはすぐに「ハウツー」などに飛びついてしまうが、それは「神機」の抜け殻でしかない。
     「神機」とは神業の機会ともいえ、それは(歴史に学べば)生活のなかに表れるものではないかと思う。「様々な要素を絶妙なタイミングで合わせる」には生活感が欠かせない。

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    2024年4月号

    【特集】

    ■見得

     「パッケージ」(package)と「包装」の使い分けには毎回苦労する。いまだに定まった型はなく、文脈や語感に依るところが大きい。ただ両語は、英語と日本語の違いを越えた(ある種)別物と認識している。「包装」から「衣装」のイメージは拭えず、ときに「かぶいて」ほしいと思うのである。
     ちなみに「かぶく」とは、「天正時代の流行語で、奇抜な身なりをすること」の意で「歌舞伎」ともされる。そこで、次回は歌舞伎の演技に欠かせない「見得」をテーマとする。「見得をする」(正しくは「切る」とはいわないようだ)と、「見栄を張る」とは全く違う。
     いうまでもないが、「見得」とは役者が動きを止め、首を回して最後にグッと睨む表情をする一連の動作である。このとき舞台の上手から拍子木の効果音をつく。そういえば、最近は売場に「呼び込み君」(登録商標)を置くスーパーが増えている。群馬電機のメモリー式の音声POPだが、売上を左右するようだ。
     さて「見得」は、1)遠近感をコントロールできない空間でのクローズアップの手法であり、2)呼吸も詰めるのが原則で、体内に止めたエネルギーを劇上に一気に放出、3)天と地を睨むとの意味の斜視、いわゆるロンパリで目に光を受けず放射するなどの特長がある。包装設計にも応用できそうではないか。

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    2024年3月号

    【特集】

    ■笑う門

     「笑い」をテーマにした或る作品展では、「笑い」を分析・定義することは難しいとして、展示作品の選択を一人のクリエイターに委ねた。確かに「笑い」の分析・定義は難しいことだが、それは「笑い」が多様で、けして一様ではないからである。
     或る辞書で「笑い」を引けば「楽しさ、嬉しさ、おかしさなどを表現する感情表出行動の1つ。一般的に快感の感情とともに生じ、感情体験と深くかかわる」と、また「感情表現のなかでも極めて特殊で、すぐれて人間的なもので、動物のなかで笑うのは人間だけ」とある。極端にいえば人の感情体験の数だけ「笑い」はあるということだ。
     いかに優れたクリエイターであっても、けして一人で「笑い」を選べるものではない。そこで、2024年に幸福を呼び込むために奮起し、「笑う門」をテーマに掲げてみたい。「笑う門」とは「笑いや笑顔の絶えない様子」の表現で、けして一人笑いではない。
     それだけにパッケージとの親和性もあると考える。喜劇王と呼ばれるチャップリンは「しばしば悲劇がかえって笑いの精神を刺激してくれる。その理由は、笑いとは、即ち反抗精神であるということだ。私たちは自然の威力というものの前に立って、自分の無力ぶりを笑うよりほかにない」との言葉を残す。

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    2024年2月号

    【特集】

    ■壁/Wall

    先日、或る会の主催者が「企業と消費者の間にはまだまだ『壁』がある」といった。確かに、目にはみえない「壁」はある。ただ、そもそも「消費者」(Consumer)との呼称が「壁」ではなかろうか。つまり、生産者(企業)の壁の向こう側に消費者がいるわけだ。かつての東西ドイツの「壁」やヨルダン川西岸地区の分離「壁」は目に見えるものだが、企業と消費者との間の「壁」はいわば概念の「壁」であり、内心の「壁」である。目に見える「壁」を壊すのは大変だが、壁の向こう側に同じ人間がいると思えれば、内心の「壁」はすぐに雲散霧消する。ゆえに、われわれは「消費者」との呼称を捨て、誰もが「生活者」「生活人」との自覚を促し「壁」を越えるのである。「人は石垣、人は城、情けは味方、仇は敵」とは武田信玄の有名な言葉だが、国家も人、企業も人、生活も人である。たとえどんな「壁」で隔てても、同じ人間仲間であれば話はできる。

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    2024年1月号

    【特集】

    ■包装の課題と展望----LOVE & PEACE

     2024年は平和と幸福の祈りからはじめたい。戦争は破壊で何も生まない。幸福を追求した価値創造は、平和でなければできないのだ。竹内まりやの「元気を出して」の歌詞に、「幸せになりたい気持ちがあるなら/明日を見つけることはとても簡単/少し痩せたその身体に/似合う服を探して」とある。
     人は「装い」で心が変わる。「PACK-AGE」は「時代を包む」との意で、2024年を「LOVE & PEACE」で包めば、どんな世界になるだろうか。「夢想家」といわず、誰もが平和に暮らす世界を想像してみてほしい。どんな幸福な価値が創造されるだろう。どんな楽しいパッケージが生活を彩るだろう。
     ジョン・レノンは、あの「イマジン」で「『夢想家』と呼ばれようと、私は一人ではない。いつかきっと世界は一つになると信じている」と歌っている。

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